頼れる旦那になるになるための家作り~構造から考える家作り~
後輩たぬき
先輩!!
たくさん家のイメージを探してやりたいことが少しずつ見えてきました。
でも、広いリビングにしたら柱を作る必要があるってネットに書いてあったんですけど…。
きりん先輩
確かに、構造や間取りによっては柱が必要であったり、窓の大きさに制限がかかったりするね。
自分のやりたいを全部入れていくためには、建物の構造について考えていく必要がある。
いざ、建築会社と契約したら、うちではそれできませんでは洒落にならないもんな。
後輩たぬき
知らなかったら大変なことになるところでした。
そのあたり詳しく教えてもらってもいいですか?
きりん先輩
任せなさい!!
構造といっても大きく数がたくさんあるわけではないんだ。
主に「木造住宅」「鉄骨造住宅」「鉄筋コンクリート造住宅(RCと呼ばれている)」に分類することができる。この構造の違いによって特性がそれぞれ異なっているから自分のやりたいを形にしていける構造や工法を確認していこう。
それにより家作りのパートナーになる会社も決まってくるね。
1つずつ確認していこうか。

どこの住宅会社で家を建てるかは、みんなどう決めているんだろう?と思ったことないですか。
大手ハウスメーカー・工務店・設計事務所それぞれ一長一短あります。
どこがいいのか分からないのは当たり前です。だれもが経験のない家づくり。こんなはずじゃなかったと後悔することがあってはいけません。

そこでこの記事では、まず家の構造や工法を理解してもらいます。
今回は一般的な工法と構造についての基礎知識を紹介します。それぞれにメリット・デメリットが存在します。これから家づくりを考えている人はまずは知ることから始めてください。
この記事を読めば、構造を理解した上で自分のやりたいことを叶える住宅会社選びの参考になるはずです。
まずはじっくり学び、自分だけの理想のマイホームを手に入れる準備をしましょう。

時間がない人のためのこの記事の要点!!
・「木造住宅」「鉄骨造住宅」「鉄筋コンクリート造住宅」のメリット・デメリット
・構造の決め方

「木造住宅」「鉄骨造住宅」「鉄筋コンクリート造住宅」のメリット・デメリット

住宅建築には「木造住宅」「鉄骨造住宅」「鉄筋コンクリート造住宅」が大半を占めています。言葉だけは聞いたことがある。という方もいるかもしれません。日本の建築方法では、3つの中でも木造住宅が多くを占めてします。多くを占めているから一番いい!というわけではありません。この3つにもメリット・デメリットが存在します。土地によっては建てられないなんてこともあったり、軟弱地盤の場合、地盤補強でかなりの額のお金がかかることもあったりします。まずはそれぞれの建築方法のメリット・デメリットを紹介していきます。

木造住宅

木造住宅の時代は古く、寺社仏閣の建築が盛んだった時代に発展し、今なお改良されています。
この構造が日本で発展した理由としては、日本の気候に適していたというのが大きいとされています。
もちろん材料として近くにあったことが始めりであったことはいうまでもありません。
木材の特徴として、吸湿性や通気性が高いことが日本の気候に適しています。
また、木構造にはさまざまなものがありますが、住宅に採用されるものは主に2つです。
木造軸組み工法(在来工法)と木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)。
その他にも木造ラーメン工法などたくさんの工法があります。
その中で建築会社が耐震性や気密性を高めるために独自の工法を採用するなど多種多様になってきます。
まずは大枠をつかんでおきましょう。

木造住宅のメリット・デメリット

メリット
・施工費用が鉄骨造住宅やRC造より施工費用が安価になりやすい。
・断熱・調湿性に優れている。
・建築デザインの自由度が高い。
・天然の素材で体に優しい

デメリット
・シロアリなどの害虫対策をする必要がある。
 ※ 家の作り方によっては、シロアリを発生させにくくする工夫がなされている。
・天然木を使用する場合は、素材による品質や強度のばらつきや、職人の腕に左右されやすい。
 ※ 集成材を使うことによって強度の安定を図ることができる。耐震性能を兼ね備えた家を作ることがほとんどです。

鉄骨造住宅

鉄骨造住宅は柱や梁などの主要な構造部の材料に鉄骨を用いた住宅です。鉄骨を材料にすることで、強度が高くなり、木造住宅で必要だった柱の数を減らすことができるようになりました。そのおかげで、柱のない広い空間を作ることができます。鉄骨造住宅は、主に「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」に分けられ、戸建住宅に多く採用される軽量鉄骨造には、厚さ6mm未満の鋼板からなる部材が使用されています。
重量鉄骨造は、3階以上の建物に使われることが多く、一般住宅に採用している建築会社の数は多くありません。

鉄骨造住宅のメリット・デメリット

メリット
・工期が長め
・一定の構造品質が保ちやすいといったメリットがあります。
※ あらかじめ工場で一定の組み立てをする工法の場合は、工期が短くなります。
・柱が少なく済み、開放的な部屋を作ることが可能。
・一般的に耐震性は木住宅より高い

デメリット
・建設コストが高い。
・鉄骨そのものは火災に弱い
・立地条件や地盤形状によっても建築費用が大きく変わる
・建築の自由度は低い
・内部結露が発生しやすい。錆対策が必須。
・外気の温度変化の影響を受けやすい。

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造は引張力に強い鉄筋と圧縮力に強いコンクリートを組み合わせており、強靭な住宅を作ることができます。
しっかりとメンテナンスをすると100年もつと言われています。
子どもに資産価値のある家をそのまま引き継ぎたいと考える人やその耐久性にひかれて需要が高まってきました。
一般的にマンションやアパートなどの大型な建物で使われています。まだ、多くの建築会社が取り扱っているわけではありませんが、その需要に後押しされ増えてくる可能性もあります。

鉄筋コンクリート造のメリット・デメリット

メリット
・デザイン性が高い建築が可能
・地震に強い
・遮音性が高い
・耐火性に優れている
・メンテナンス性が高い

デメリット
・建築費用が高い
・工期が長い
・地盤次第では、かなりの額の地盤補強費がかかる
・外気の温度変化の影響を受けやすい。
・カビが発生しやすい

3つの構造の比較

木造住宅鉄骨造住宅鉄筋コンクリート造
建築コスト
設計自由度
デザイン性
工期
耐震性
耐火性
遮音性
断熱性
耐熱性
耐久性
◎>〇>△の順に優れている

メリット・デメリットを表に表してみました。

・間取りの自由度や工期の短さを重視したい人は木造住宅がおすすめ。
・100年もつほどの強い家で自然災害の対策をしたい人は鉄筋コンクリート造がおすすめ。
・木造と鉄筋コンクリート造の中間でいいとこどりをしたい方には鉄骨造住宅がおすすめ。
※ ただし、デメリットも中間です。

木造住宅はどこの会社で建築するかによって大きく差が出てきますが、おおむね上記の通りで間違いないです。大手ハウスメーカー(積水ハウス、セキスイハイム、大和ハウス、ヘーベルハウス、パナソニックホームズ、ミサワホーム、住友林業、三井ホーム)では、独自の生産方法で規格化されているので、工期が早くなったり、上記の表には当てはまらないことが出てきます。
詳しくは大手ハウスメーカーの比較をお読みください。

後輩たぬき
いやー、家と一言で言っても最初からどう手を付けていいか分からなくなりますね。
きりん先輩
そうだね。まず一番最初は焦らずに知ることを最重要視してもらった方がいいことが分かっただろ?
正直最初は俺も分からん!ってなったよ。
当たり前だけど、みんな自社のいいところしか言わないしね。たくさん話を聞いてみて調べに調べてやっと選んだ感じだったからね。
後輩たぬき
先輩は結局最終どう決めたんですか?
きりん先輩
うちの場合は、予算とやりたいことを実現できるかどうかだね。要はバランス!!
予算があれば、広い土地を買って豪邸を建てたかったんだけど…。
家にお金を目一杯使って生活が苦しいというのは避けたかった。
今は低予算でも素敵な家が建てられる時代になったから、生活を圧迫しない月々の支払いと予算のバランスを考えないといけない。
また、色々とたぬき君の家のイメージが決まってきたらその辺りの話もしよう!!
後輩たぬき
ありがとうございます。確かに大事ですね。メモしておきます。
参考までにどのようなバランスで考えていったか教えてください。
きりん先輩
いいだろう!!
ただ、あくまで参考までに聞いてくれ!

私が木造住宅の在来工法にした理由

私(きりん先輩)が一番重視したのは、生活がしやすいような間取り作りとやりたいことが叶えられることでした。ただ月々の支払いは税金も含めて今の夫婦二人の収入の3割以下になるように設定しました。外観や内装にもこだわりたいので、ある程度そこに予算をあてることになるだろうと思い、自由度が高く比較的建築費用が抑えられる木造住宅にしました。実際に総予算から家具家電の予算も計算に入れて予算を決めていくといいと思います。
木造住宅についてもう少し詳しく比較していきます。

在来工法とツーバイフォーの比較

出典:不動産shopナカジツ

在来工法とは、日本で古くから馴染みのある建築方法で、柱や梁、そして筋交いを組み合わせて作る工法です。屋根や雪の重さなどの上からの力は柱と梁で受け、風や地震などで発生する横からの力を筋交いで受けます。それに対し、ツーバイフォーとはアメリカが発祥地で輸入された建築方法で、柱と梁の代わりに2インチ×4インチの木材に壁などを貼り付け箱状にしたもので家を作る工法です。箱状のものを作ることで外からの力をすべて面で受けることができたり、隙間が生まれにくいのが特徴です。箱型で作ることから建築に対し、制限がかかってきますが強い構造であることが理解できると思います。細かい説明は多くありますが、長くなるので以下のように表にしてみました。

設計の自由度在来>ツーバイフォー
施工業者数在来>ツーバイフォー
建築コスト在来>ツーバイフォー
リフォームのしやすさ在来>ツーバイフォー
工期在来<ツーバイフォー
気密・断熱性在来<ツーバイフォー
耐震性在来<ツーバイフォー
耐火性在来<ツーバイフォー
施工技術に左右されない度合い在来<ツーバイフォー
施工業者によってこの比較は変動


個人的意見としてはそのメリット・デメリットを理解した上で、弱い部分をどう補ってくれるかが重要になってきます。最近は時代の流れに乗るように、耐震性や気密性に十分配慮している住宅会社が数多くあります。そこで私自信は在来工法で十分だと判断しました。
ただし、それは在来工法でも上記の弱い部分を補強されている場合に限った話です。どこを補っていけばいいか確認していきましょう。

耐震等級

出典:上新住研HP

耐震等級はどのくらいその家が揺れに対して強いかを証明するものになります。耐震等級1で阪神淡路大震災級の地震が発生したとしてもすぐに倒壊しないというのが目安です。あくまで目安なので必ず倒壊しないとは限りません。
在来工法より、ツーバイフォーで建てた家の方が強いというのは一般的には言われていますが、全ての家がそうではありません。
在来工法でも、構造計算をしっかり行い、筋交いや柱の間に耐力壁を入れることによって、ツーバイフォーと同じような面構造を作ることもできます。
それにより最高ランクの耐震等級3を取れている家が増えています。
デザイン重視で作る設計士さん以外であれば、大手ハウスメーカーも工務店もほぼ耐震等級3をとるように設計したり、耐震が高まる材料を使用していきます。耐震等級が3を取得できるか確認してください。よく、耐震等級3相当と書かれている住宅会社がありますが、それは耐震等級は2なので、注意してください。

気密性・断熱性

出典:サンエム建設

気密性にはよく、c値(㎠/㎡)という基準で判断されます。家の面積1㎡あたり何㎠の隙間があるかどうかの値になります。このc値が低ければ低いほど隙間がない家で気密性が高いと言えます。気密性が低いと、外気の影響を受けたり風が強い日には、花粉やほこりが家の中に侵入してしまったりします。また、隙間が多いと換気システムが効率的に働かなくなり、家の中の湿気や有害物質などが家の中に留まり続けます。

高気密住宅の基準値としてはC値は1.0以下である必要があります。高気密住宅として有名な一条工務店は0.59という値です。それくらいの値であれば、外からの空気がほぼ入らないとされています。

断熱性はUA値という基準で判断されます。UA値とは、家全体の外部に面している面積(外皮面積)に対して、どれくらいの熱量が外に逃げているかを表した数値です。

熱性の高い家については、2020年に義務化予定となっていた省エネ基準値がUA値0.87以下となっていました。この基準であればさほど難しい基準ではないので、ZEH基準のUA値0.6以下を目指すことを考えてください。

高気密・高断熱の家に住むことができれば、光熱費の節約にもつながってきます。
マンションに住んでいた時より、全体の高熱費が下がった!
足元が冷えていたのに、冬でも裸足で過ごせるようになった!
などの意見が出やすい家です。

耐火性

考えたくはありませんが、火災が自分の家で起きたり、隣家で火災が発生して燃え移ることも想定しておく必要があります。
家を建てる地域によっては、防火地域や準防火地域となっている場所もあります。
(駅や住宅密集地がこれにあたることが多いです)
そこで、どれくらい火に強い家かを考えておくべきでしょう。
木造住宅の場合、もちろん家のほとんどは木でできています。
木は燃えやすいというイメージがあるかもしれませんが、丸太などの太い木材は実は燃えにくいのです。太い木の場合、周りが炭化していくので、内部まで燃えていくことがありません。
そこで木造建築の場合、省令準耐火仕様の家が標準仕様になっているか確認しておいてください。
これには単純に家が火災から強くなるだけではない利点が存在します。
それは、火災保険料が場合によっては半額以下まで抑えることができます。

自由度

実際私は工務店にお願いしました。
自由設計で、何度でも間取りを考えてもらい、耐震等級は、高気密・高断熱、省令準耐火仕様の家です。

在来工法でも、工夫次第で構造上しっかりとした家を作ることができます。
それをすると値段上がってしまうのでは?と思う人がいるとは思いますが、これは標準仕様でした。
以上のことを考えている工務店を選べば在来工法のデメリットと呼ばれているものは消えていきます。
正直この段階で家の構造についてはある程度の工務店さえ選べば問題にはならなくなってきました。
そこで注目したのが自由度です。

出典:Pinterest
出典:神谷コーポレーションHP

在来工法とツーバイフォー工法の最終2つで迷った理由が上の2つの写真です。
ツーバイフォー工法の場合は、曲線の壁を作ることができる。
ただ、工法上の理由でドアやまどの高さに制限がある。

家の外側か内側と考えた時、生活するのは自分たち自身なので家の内側にお金をかけようと思いました。
(外側にも結局お金をかけていくことになりましたが…w)
私は神谷コーポレーションのドア(写真下)をインスタで発見した時からこのドアにすると決めました。
天井高のドアってとても空間が美しくスタイリッシュに見えるんです。真ん中の写真を見てもらうと違いがよく分かります。
ここでツーバイフォー工法の場合はドアの高さが2mまでしかできないという制限があります。これを決め手として在来工法にすることに決意しました。

前回の記事でも紹介しましたが、まずやりたいを自分の中でイメージして、それをかなえることができる家を探す必要があります。イメージ作りについてまだ、お読みになっていない場合はこちらからご覧ください。

後輩たぬき
やっぱりやりたいことを見つけておくと自分で選択ができるようになるんですね。
何も分からないと決めてがないですもんね。
きりん先輩
そうだ!!きっと君の奥さんよくできた人だからたくさん調べてくる。
もし、その時にたぬき君が『分かんないからどっちでもいいよー』的な発言をしてみろ!!
君の次の日のご飯は机の上にカップラーメンが置いてあるだろう。
後輩たぬき
ひぇーー!!そんなことが結婚式の時にもあったのを思い出しました。
きりん先輩
そうだろう。俺も同じ経験をしたからな。君の気持ちはよく分かるよ。
ただ、君たち家族の家だ!満足する家を建てるために相談できる男になっておけよ。
だいぶ話が脱線したな。
ここまでイメージ出来たら、あとは実際に自分に合いそうな家を建てられる会社を探していけばいい!!
後輩たぬき
よし!では来週末休みなので、住宅展示場に足を運んでみます!!
きりん先輩
まだ早い!!
後輩たぬき
まだ何かあるんですかー??

次回
・ハウスメーカーの資料請求と見学

まとめ

いかがでしたか。今回は構造からの家の選択の仕方を紹介しました。
家は長く家族と時間を共にしていく場所です。
ただかっこいいだけではなく、安心して暮らせる必要があります。
機能的でやりたいことを詰め込めると理由で私は木造在来工法を基本とする建築会社を選びました。家作りには、正解はありませんが限りなく自分の正解に近づける方法はあります。
私の経験上、知識があることに越したことはありません。是非、自分自身で最適解を見つけてほしいと思います。

この記事の要点をまとめると

・構造によるメリット・デメリット
・木造在来工法とツーバイフォー工法の比較
・私が木造在来工法を選ぶまでの流れ

この記事を参考に、素敵な家づくりのサポートをさせてください!!

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